スペース渡し - アシストジャパン

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スペース渡し

読み方
スペースわたし

スペース渡しとは

スペース渡し(スペースわたし)とは、展示会やイベントにおいて、主催者が出展者に対して展示スペースを提供する際の一つの方式を指します。この方式では、出展者に割り当てられた小間(こま)の境界に壁や仕切りなどの物理的な構造物を設置せず、床面に目印を付けるだけで引き渡すことが特徴です。

スペース渡しは多くの展示会で採用されています。この方式により、出展者は与えられたスペースを自由にデザインし、独自のブース構造を構築することができます。

スペース渡しの特徴

  • 境界の明示:床面にテープや塗装で境界線を示すのみ
  • 自由度の高さ:出展者が独自のブースデザインを実現可能
  • コスト効率:主催者側の初期設営コストを抑制
  • フレキシビリティ:隣接する小間との統合や拡張が容易

スペース渡しのメリットとデメリット

スペース渡しには、出展者と主催者双方にとって様々なメリットとデメリットが存在します。

メリット

  • 出展者の創造性を最大限に引き出せる
  • ブースサイズや形状の柔軟な調整が可能
  • 主催者側の初期投資を抑えられる
  • 会場全体の開放感が増す

デメリット

  • 出展者側の設営コストが増加する可能性がある
  • 隣接ブースとの境界が不明確になりやすい
  • 全体的な統一感が失われる可能性がある
  • 音や視線の遮断が難しい

スペース渡しの実施方法

スペース渡しを実施する際は、主催者側で以下のような準備と対応が必要となります。

1. 会場レイアウトの作成

まず、展示会全体のレイアウトを決定し、各出展者に割り当てるスペースを明確にします。この際、通路幅や非常口へのアクセスなど、安全面にも十分配慮する必要があります。

2. 境界線の明示

小間の境界を床面にテープや塗装で明確に示します。一般的に、角の位置にはマーキングを施し、小間番号を表示することもあります。

3. 出展者への情報提供

出展者に対して、割り当てられたスペースの寸法、利用可能な設備(電源、給排水など)、搬入出の規則などの詳細情報を提供します。

4. 設営ルールの設定

ブースの高さ制限、音量規制、隣接ブースへの配慮事項など、出展者が遵守すべきルールを明確に定め、周知します。

スペース渡しにおける出展者の対応

スペース渡しの方式で出展する場合、出展者は以下のような点に注意して準備を進める必要があります。

1. ブースデザインの自由度活用

与えられたスペースを最大限に活用し、自社のブランドイメージや展示内容に合わせた独創的なブースデザインを行います。この際、専門のブースデザイナーや施工業者と協力することで、より効果的な展示が可能となります。

2. 必要設備の手配

壁面や照明、カーペットなど、ブースに必要な全ての設備を自ら手配する必要があります。これには、電気工事や給排水工事なども含まれる場合があります。

3. 隣接ブースへの配慮

開放的なスペースであるため、隣接するブースへの音や光の影響を最小限に抑えるよう配慮が必要です。パーティションの設置や、スピーカーの向きの調整などが求められます。

4. 搬入出計画の立案

スペース渡しの場合、すべての展示物や設備を自ら搬入・設置する必要があります。限られた時間内で効率的に作業を行うため、綿密な計画立案が重要です。

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